第十話 記憶が置いてきぼり






どうも☆jetです。


今日はお酒と記憶の話をさらり、と。





shingoは自称「酒が強い」。


確かに上空から見る限り、周りの人間と比べて途切れぬペースで飲み続けている模様。


彼はどうやら常に口に何か入れていないと落ち着かないらしい。





普段はそれはそれで、という感じで問題ないのだが、安い酒をチャンポンしたりするととんでもないことになる。主に焼酎が絡んだ場合。





記憶を無くすのだ。


パッスリと。





だいたいのパターンでは、理性だけはギリギリで存在し、「とにかく人に迷惑をかけたくない(醜態をさらしたくない)」という考えのもと、ヤバイと判断すると飲みの場から速やかにフェイドアウトする。猫が人知れずな死に場所に向かうように。





これまでも、


・四谷で飲んでいて朝起きると中野の団地の踊り場で目が覚めた。


・仕事で接待した翌朝、留置所で目を覚ました。←公園で体温が低下してたのを保護された(らしい)。


・合宿先で後輩に「殺してくれ」と懇願した(らしい)。←フェイドアウト失敗。


などなど色々あるのだが、回を重ねるごとに記憶を飛ばすのは癖になるようで、特に2004年は多かった。(大丈夫だろうか、この先。)





飲みの翌朝はさながら探偵気分である。


「お・・ここは我が家??あの状況で帰るとはリスペクトMY理性☆」なんて思って小一時間布団でまどろんだ後で起きると、服がゲロまみれと気付く。「けっこー、酔ってたのか・・?」と思いリサーチ開始。一緒に飲んだ先輩に電話すると、「泥酔したshingoを家まで送ろうとTAXIに乗せようとしたら、『ホントすいません!』と言って逃げ出し、車走る車道に飛び出していって危なかったよ・・」と発覚したりとか。。





shingo自身、もう一人のshingoが謝り上戸であること、そしてそば好きであることは把握したようだ。起きると、机の上に、コンビニで買った割り子そばが置かれていることがままあるからだ。





しかし先日、もう一人のshingoの新たなそして不可解な性癖が発覚した。


(残念ながらこの夜は、jetも眠さのあまり記憶が曖昧であった。)


目覚めるとまた家。昨夜カラオケ屋で退室五分前を告げる受付からの電話、そして最後の一曲で盛り上がった感覚は覚えているが、その先からこの目覚めの瞬間までの記憶が気持ちいいほどにない!


shingoは探偵活動を開始した。財布を開ける。すると領収書→TAXIに乗った形跡あり。これは新宿駅から自宅まで、寒さに耐え切れず乗った金額だろうか。


カラオケを共にした友人にメールする。


「昨日は楽しかったね!」


もし事件が起きていたらこの後「大丈夫だった?」とか返ってくるだろうが、普通に「うん、楽しかったね!」と返ってきた。


ひとまず、ホッ。迷惑はかけてない模様。


続けて正直に、「昨日、オレってどこで解散したっけ?」とメール。


すると、「カラオケ出た瞬間に『じゃあ☆』つって走り去って行ったよ」とのこと。


フェイドアウト発動か・・ギリだったらしいな。


まあ、何はともあれ、吐いた形跡はないし、問題は無かったかな。


と、その時、胸ポケットの膨らみに気付く。



ボタンを開けると、中からつまようじが50本近く(1本1本が紙袋に包まれているタイプ)出てきたのだ。つまようじの袋には「toothpick」とだけ書かれている。


もう一人のshingoはつまようじコレクターなのだろうか?


カラオケ屋にはつまようじは置いてなかったはずだ。


空白の時間に一体どこへ・・





そば屋か?





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